ニキビができないようにする普段のケアとは別に、にきびがひどくなった時には、治療が必要でしょう。
現在出ているニキビの炎症を抑え、ニキビの原因の一つとなる細菌の活動を抑えることが皮膚科等の専門医による治療薬の目的になります。
ニキビの根本的な解決を促すわけではなく、現在出ているニキビをなくすことを主たる目的にしているので、現在のニキビが改善し、治療薬を止めた後には、ニキビができる根本原因を取り除くために、自分にあったスキンケア用品の使用や生活習慣の改善などが必要になります。
皮膚科等の専門医が処方する治療薬とは
皮膚科等の専門医が処方する治療薬とは、どのようなものが挙げられるのでしょうか。
ここでは、ニキビ治療に使われる主な薬をご紹介しましょう。
・ダラシン
ダラシンは、ニキビを悪化させる元になるアクネ菌やブドウ球菌などの細菌を殺菌する効果があります。これらの細菌が活動しなくなると、ニキビの腫れが徐々にひいてきます。通常は、洗顔後などに1日2回、ニキビができて赤くなっている場所だけに塗布し、皮膚全体に塗布することは避けたほうが良いでしょう。
・トレチノイン
トレチノインは、角質を剥がし、皮膚の再生を促す薬です。皮脂腺の働きと皮脂の分泌を抑えることもできます。皮膚内のコラーゲンやヒアルロン酸の分泌も高めるため、皮膚が潤い、小じわの改善にも繋がります。
・ミノマイシン
ミノマイシンは、ニキビ治療に良く使われる抗生物質です。細菌に対する殺菌効果があるのではなく、細菌の働きを抑え、増殖することを防ぐことで、ニキビを出にくくします。
主なニキビ治療法とは
ニキビの主な治療法をご説明しておきましょう。
・ビタミンC誘導体/イオン導入
肌の状態を改善するには、ビタミンCも有効です。ビタミンCを飲むことでニキビを改善することができますが、イオン導入器でビタミンC誘導体は肌に浸透させたり、肌に直接ビタミンCを塗るローションを塗ったりという場合があります。ローションは、市販されているものも、専門医で処方されるものもあります。ニキビの原因の一つであるアクネ菌は、紫外線によって活性酸素を作ります。この活性酸素が皮脂を酸化し、毛穴につまりやすくなる場合があるため、ビタミンCの抗酸化作用によって活性酸素の働きを抑えることが、ニキビ治療に有効なのです。ビタミンCは、色素沈着したニキビ跡にも効果があります。
・ケミカルピーリング
ケミカルピーリングは、グリコール酸、フルーツ酸(AHA)などの酸を肌に塗って、皮膚の表面を溶かして、角質層をはがす治療法です。角質が硬くなったことで、皮脂が出にくい状態になり、ニキビが出る原因になっている場合に行なわれる治療法の一つです。化学物質で肌を溶かすことになるので、ケミカルピーリングを行なうかは、十分に検討する必要があるでしょう。
・レーザー治療
レーザー治療とは、新しい皮膚の再生を促す治療法です。皮膚の表面にレーザーを均一に当てることで、皮膚の再生を早め、真皮コラーゲンを活性化させます。ニキビ痕や皮膚の表面が凹凸になっている箇所に有効です。
・ホルモン剤療法
生理に関係してホルモンのバランスが崩れたことが原因でニキビになっている場合には、産婦人科等でホルモン剤療法を行なう場合があります。皮膚科によるさまざまな治療を試したけれども、ニキビの改善がみられず、生理前に特にニキビがひどくなるということでしたら、ホルモンバランスの崩れが原因の一つとして考えられますので、治療法の選択肢として、ホルモン剤療法を考えることができるでしょう。
最近では、にきび治療にもさまざまな方法があります。
自分のにきびの現状やタイプを知り、適切な方法でにきび治療を行なうことが必要になるでしょう。
ニキビがひどい時には、にきび治療薬で炎症などを抑えることが必要ですが、炎症がなくなった後には、今後新たなにきびを出さないためのケアが必要になります。
上記のニキビ治療法ばかりではなく、ニキビ用のスキンケア用品もたくさん出ていますので、自分に合う商品を見つけて、普段から継続的にニキビ対策をしたいものです。
いつまでもニキビに悩むことなく、楽しい毎日が過ごせますように!